産婦人科ニュース

仰臥位低血圧症候群について

妊婦健診で、「どの向きで寝るといいですか」というご質問をよくいただきます。
お腹の大きい妊婦さんは、お腹の重みで母体の下大静脈が圧迫されて心臓へ戻ってくる血液量が減少し、血圧が下がってしまうことがあります。
仰臥位低血圧症候群といい、気分不快や吐き気、冷や汗などがみられます。
下大静脈は、母体の右寄りに存在します。そのため、左を下にして休むと圧迫されにくく、仰臥位低血圧症候群が起こりにくいといわれています。
しかし、ずっと同じ姿勢でいると気分が悪くなったりお腹が張ってきたりしますので、ときどき体勢を変えても大丈夫です。