高齢化社会の到来、低摩耗素材の導入により人工関節の手術を受ける患者さんは全国的に増加傾向です。人工関節の利点をより多くの患者さんに提供し、早期の日常生活と社会活動への復帰を果たしていただくことを目的に、2019年10月人工関節センターを開設しました。センター専任看護師による詳細な説明、管理栄養士による栄養指導、理学療法士の術前からの介入、薬剤師による服薬指導など、多職種が連携するとことでより安全できめ細かな医療を提供できる体制を整えました。
人工股関節置換術(THA)は除痛と日常生活動作の改善が得られる優れた治療法です。近年全国的に、除痛に加えて入院期間が短いこと、美容的に良いこと、早期に社会復帰できること、術後の禁止動作をなくすことが求められてきています。当院では最小侵襲手術(MIS:Minimally invasive surgery)THAを積極的に行っています。MISは従来の方法と比較して皮膚切開が小さい事だけでなく筋肉や腱の損傷が少なく、脱臼の危険が少ないなどのメリットがあります。
個々の患者さんに合った人工膝関節を正確に設置できるように高精度のナビゲーションシステムを用いた人工膝関節置換術を行っています。
関節リウマチ、変形性足関節症等の疾患により関節の破壊がすすんで、足関節本来の機能が果たせなくなり歩行や日常の動作に支障をきたすようになった時に人工足関節置換術を行います。
変形した関節を、人工足関節に置き換えることで痛みを取り除き、関節運動を回復する効果が期待できます。金属やセラミック、ポリエチレンなどでできています。
当院では骨バンクを備えているため、外傷・関節疾患・人工股関節置換術後のゆるみや感染で骨欠損を生じた場合、安全で良質な保存骨を用いた人工股関節による機能再建が可能です。
スタッフ | 主な担当関節 | |
---|---|---|
人工関節センター長 | 山田則一 | 股関節 |
人工関節副センター長 | 大沼正宏 | 膝関節 |
センター医師・事務局 | 野呂篤司 | 股関節 |
センター医師 | 栗島宏明 | 股関節 |
センター専任看護師 | 伊藤綾子 | |
手術室看護師 | 前多敏恵 | |
理学療法士 | 麻野光弘 | |
栄養課 | 太田晴子 |
人工関節センタースタッフには、ほかに薬剤師が2名、センター専任の医師事務補助者が6名携わっており、多職種が連携し運営しています。