小児外科

診療科の特色

小児外科は新生児から16歳未満のお子さんの外科の病気を治療する科です。子供は発達途中の段階なので、成人とは違う子供特有の病気にかかります。
また、診断されたときに成人と同じ病気の名前が付いても、病気の進み方、治り方は成人とはかなり違ってきます。さらに、生まれたばかりの新生児期は、他の時期とは全く異なる特殊な疾患が多々あります。

私たち小児外科医は、発達途中に居られるお子様の頸部から胸腹部にかけての外科疾患・外傷に対応するようにトレーニングされており、院内他科との連携の下、基本的にはいつでも対応します。近年、小児外科の分野でも胸腹部での小さな傷の下での外科手術が発展してきています。胸腔鏡下、腹腔鏡下といって、2から5個の3mmから10mmの小さな傷から、器具を胸やお腹に入れて、様々な手術を行うものです。同じ結果が得られるならば、手術の後の傷や痛みが小さく、軽くできることは重要です。私たちは技術的に安全性が確保される場合、出来る限りこれらの方法で手術を行っております。

また、私たちは重症心身障害を始めとし、様々な程度の障害をお持ちの方々で外科的処置や支援、そして手術も手がけております。ハンディキャップを軽減し、より良い「生活の質」(QOL)を得るために、ご家族と外科的手技の適応を協議し、その機会を最大限に生かせる場を作りたいと望んでおります。

取り扱っている主な疾患

  1. 頭頸部
    • 頸部腫瘤,頸部瘻孔,リンパ管奇形,副耳,耳前瘻孔,舌小帯短縮症 など
  2. 胸部
    • 誤嚥性肺炎,気管軟化症,先天性気管狭窄症,肺嚢胞性疾患,肺分画症,縦隔腫瘍,漏斗胸 など
  3. 腹壁
    • 鼠径ヘルニア,臍ヘルニア,臍帯ヘルニア,腹壁破裂,総排泄腔外反症,尿膜管遺残 など
  4. 消化管
    • 先天性食道閉鎖症,先天性食道狭窄症,食道アカラジア,胃軸捻転症、肥厚性幽門狭窄症,十二指腸閉鎖症,小腸閉鎖症,腸回転異常症,虫垂炎,腸重積症,壊死性腸炎,臍腸管遺残,結腸閉鎖症,消化管ポリープ,炎症性腸疾患,鎖肛,ヒルシュスプルング病,ヒルシュスプルング病類縁疾患,特発性便秘症,直腸脱,痔瘻,肛門周囲膿瘍,痔裂,腸閉塞症,胎便性腹膜炎 など
  5. 肝胆膵
    • 胆道閉鎖症,先天性胆道拡張症,膵・胆管合流異常,門脈圧亢進症,肝腫瘍,膵腫瘍,脾腫 など
  6. 泌尿生殖器他
    • 停留精巣,卵巣嚢腫,陰唇癒合,急性陰嚢症 など
  7. 腫瘍血管奇形,リンパ管奇形,神経芽腫,肝芽腫,腎芽腫 など

認定施設

  • 日本小児外科学会認定施設

スタッフ紹介

医師

  • 岡村 敦おかむら あつし
  • 診療領域・専門領域小児外科一般、新生児外科 重症心身障害外科