当課には、国家資格を持った放射線技師13名(男性技師8名、女性技師5名)が在籍しております。
業務は、一般撮影をはじめ、CT撮影、MRI撮像、乳房撮影、骨密度検査、透視撮影、血管撮影、RI検査など、多岐にわたっています。管理された装置や、充実した院内画像ネットワーク(読影システムなど)を使用し、安全で安心な医療を提供できるよう、日々努めております。
患者さんにとってやさしい、被ばくの少ない検査を目指し、疾病の早期発見、早期治療に役立てて行けるよう心がけています。そして受診の際には、安心して放射線検査を受けられる環境を整えております。乳房撮影は女性技師が担当しており、その他検査の内容によっては同性の技師が受け持つことも可能ですので、ご希望がありましたら遠慮なくご相談ください。また、検査について何か不安なことがございましたら、どうぞいつでもお声がけください。
当院には一般撮影室が2部屋あり、FPD(フラットパネルディテクタ)によるデジタル撮影をおこなっています。FPDはエックス線変換効率が高いため被ばくの少ない撮影が可能です。また、デジタル撮影のため濃度調整や辺縁強調・高濃度低濃度を平均化するダイナミック処理などができ、診断に適した“見やすい”画像を提供することができます。
ベッド上安静が必要で撮影室に来ることができない患者さんは、病室にてポータブル撮影を行っています。一般病棟用・手術室用・NICU(未熟児集中治療室)専用・感染病棟専用の計4台のポータブル撮影装置があり、感染対策として一般病棟用以外の装置はそれぞれのゾーンから持ち出さないようにしています。
当院には外科用イメージ装置(Cアーム)が3台設置されています。手術中にリアルタイムでエックス線透視画像を見ることができる装置です。FPDの装置は被ばくが少なく、歪みの小さい視野が広い透視画像を得ることができます。整形外科領域で骨折や人工関節置換の手術、泌尿器科領域で尿路結石の石砕術、その他手術室内でのドレーン・カテーテル挿入などに使用しています。
当院には3台の透視撮影装置が設置されています。FPD(フラットパネルディテクタ)方式のため歪みが小さく、視野が広い透視画像を得ることができます。
人間ドックの胃バリウム検査をはじめ、ブロンコファイバー(肺の内視鏡検査)・ERCP(内視鏡的胆管膵管造影)・大腸内視鏡検査・泌尿器科領域の各種検査・その他チューブやドレーン挿入など幅広くいろいろな検査をおこなっています。
骨密度測定は二重X線吸収法(DEXA法:Dual-energy X-ray absorptiometry)を用いて腰椎と大腿骨頸部を測定しております。2種の異なるエックス線 を照射し、骨と軟部組織の吸収率の差で骨密度を測定する方法で、日本骨粗鬆症学会のガイドラインにおいても推奨されている優れた検査方法です。
当院には、上歯列・下歯列全部を平面状に開いたようなエックス線写真が撮影できるパノラマ撮影装置、一つの歯を拡大して撮影するデンタル撮影装置の2台が設置されています。どちらもデジタル撮影を取り入れているので、被ばく線量も少なく、また診断用の大きなモニタに写し出してみることができます。通常の歯科診療のための撮影の他に、整形外科・外科など手術前検査(麻酔下で手術をする患者さんへの口腔ケア)目的の撮影もおこなっています。
入力デジタルマンモグラフィ装置を使用しており、W(タングステン)ターゲットにRh(ロジウム)、Ag(銀)フィルタを備え、低被ばくで高画質なマンモグラムを提供しています。
撮影は、全て「検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師」の資格を持った女性技師が担当し、適切なポジショニングで、乳腺全体を映し出す様に撮影しております。撮影中、痛みが強い場合は遠慮なくお声がけください。また当院は仙台市乳がん検診マンモグラフィ撮影施設、精密検査医療機関になっておりますので、乳房撮影に関するご質問があれば、いつでもご相談ください。
当院のCT撮影は、小児から成人まで様々な年齢の方の撮影に対応しており、胸部や腹部撮影のほか、整形外科領域(股関節、膝、足等)の撮影も多く行われおります。
2021年度に行われた装置のアップグレードでは、ハードウェア面およびソフトウェア面の両方において新たな技術が導入され、ノイズの低減や新たな画像処理により、より低被ばくで画質の良い撮影が行えるようになっております。また、Dual Energy検査(造影剤低減撮影、尿管結石成分分析検査等)も可能となっております。
当院には1.5T-MRI が1台設置されています。
検査内容は、頭部・腹部・骨盤腔・整形外科領域など、当院のすべての診療科からの依頼で全身の撮影をおこなっています。検査時間が長いので少しでもリラックスして頂けるようヘッドホンを装着し音楽を流しています。閉所恐怖症の方も途中休憩を挟みながら撮影するなどの対応が可能な場合がありますのでご相談ください。小児の撮影は小児科医立ち会いの下お薬で眠らせて撮影することもあります。身体の中に金属や医療機器が入っている方・金属製の歯科矯正器具を装着している方・入れ墨がある方は検査できない場合がありますので必ず事前に主治医にご相談ください。
装置は定量性と融合画像による集積部位の同定に優れているSPECT/CT (SPECTとCTの複合機)で検査を行っています。検査は主に骨シンチ、テクネ負荷心筋シンチ、乳房センチネルシンチ、腎(静態、動態)シンチを行っています。検査時間にも余裕をとり丁寧に、そして精度の高い検査結果を提出するよう心がけています。
血管撮影とは血管に造影剤を流すための細い管(カテーテル)を入れて、血管の動画を撮影する検査です。また、撮影を行いながらカテーテルを用いて血管の治療を行うことも可能です。当院の装置は、XperSwing機能により多軌道高速回転撮影が行うことができ、1回の撮影で多角度の撮影することにより放射線被ばくや造影剤使用量を減らした検査が行えます。
医療技術部 放射線管理課/放射線技術課(撮影部門)
放射線科(診療科)
平日は(日勤終了後)17:00から翌日12時まで当直フレックス勤務
土曜・休前日は8:30から翌日8:30まで日勤・当直勤務
日曜・休日は8:30から翌日12:15まで当直フレックス勤務
月に3、4回の当直・日当直勤務
当課では、日本診療放射線技師会の生涯教育システムをベースに当院キャリアラダーシステムを作成し、キャリアアップシステムを導入しています。一年目より一般撮影、ポータブル、CT、MRI、透視検査、骨密度と一通りの撮影を習得し、のち3TMRI、核医学・血管撮影、マンモグラフィ(女性)から希望のグループに属して専門性を高めることができます。
院内では感染対策、医療安全などいろいろな研修会があり学ぶ機会が与えられています。院外でも各学会やモダリティの研究会などに参加し知識を高め、そして学会発表はもちろんのこと、座長や研究会世話人を務めるスタッフも多くいますので、高いレベルでの専門知識に触れられます。また、認定資格を取得、講習会の受講などキャリアアップを推奨しており、実際に認定資格を持ち様々な分野で活躍をしています。
資格・認定 | 団体名 |
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検診マンモグラフィ撮影認定放射線技師 | 日本乳がん検診精度管理中央機構 |
放射線管理士 | 日本診療放射線技師会 |
放射線機器管理士 | 日本診療放射線技師会 |
シニア放射線技師 | 日本診療放射線技師会 |
画像等手術支援認定診療放射線科技師 | 日本診療放射線技師会 |
X線CT認定技師 | 日本X線CT専門技師認定機構 |
大腸CT専門技師 | 日本大腸CT専門技師認定機構 |
第一種放射線取扱主任者 | 環境省原子力規制委員会 |
骨粗鬆症マネージャー | 日本骨粗鬆症学会 |
ピンクリボンアドバイー中級 | 認定NPO法人乳房健康研究会 |
放射線医薬品取扱いガイドライン講習会修了 | 日本核医学会・日本核医学技術学会・日本診療放射線技師会・日本病院薬剤師会 |
塩化ストロンチウム89治療安全取扱講習会修了 | 日本アイソトープ協会 |
死亡時画像診断(Ai)研修会修了 | 日本医師会・日本診療放射線技師会・Ai学会 |
精度よくDXA測定を行うための講習会修了 | (財)骨粗鬆財団 |