歯科口腔外科

診療科の特色

総合病院の歯科としてスタートし、平成8年に歯科口腔外科と標榜名を改め、口腔外科に特化した診療体制となり、令和3年に公益社団法人日本口腔外科学会の准研修施設認定をうけました。難度の高い埋伏歯や過剰歯、歯性炎症や顎骨・口腔外傷、口腔や顎の嚢胞・良性腫瘍、口腔粘膜疾患や顎関節疾患、顎変形症などの口腔外科疾患を中心に診療を行っています。悪性腫瘍や重症例は東北大学病院、がんセンターなどへ紹介し連携して治療にあたります。当科での治療時には入院、全身麻酔や静脈内鎮静下で行うことも可能です。

新患・再来とも原則予約制で、新患はかかりつけ歯科などからの紹介とさせていただいています。当科での手術後状態が安定した後、紹介元で通常の歯科治療を継続していただき、地域一丸となって患者様の口腔の健康を目指す方針としています。
また、医科歯科連携に重点を置いており、主に当院医科で手術やがん治療を受けていただく患者様の口腔機能管理を行い、主疾患の治療が口腔内のトラブルで滞ることのないようサポートいたします。なお、一般歯科治療(う蝕や歯周炎治療および義歯作製)は原則として行いませんが、入院中の患者さんなどに関しては対応させていただく場合があります。
緊急・早急な診療が必要な方の場合は、紹介医から直接お電話でご相談ください。できる限り対応いたします。

取り扱っている主な疾患

  • 埋伏歯・過剰歯などの抜歯や開窓、有病者・高齢者の抜歯
  • 炎症性疾患(膿瘍、顎骨炎、蜂窩織炎など)
  • 外傷(骨折を含む)
  • 良性腫瘍、嚢胞性疾患
  • 腫瘍類似疾患(骨隆起や骨瘤、エプーリスなど)
  • 顎口腔領域の粘膜疾患
  • 唾液腺疾患(唾石や唾液腺炎、粘液嚢胞など)
  • 顎関節疾患(顎関節症や顎関節脱臼など)
  • 顎変形症や先天異常(小帯異常や短縮症など)
  • 矯正用インプラント手術
  • 睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置
  • 周術期口腔機能管理症例

など

設備やスタッフ

  1. スタッフ
    • 常勤歯科医師1名 東北大学からの応援歯科医師週3回(補綴科週1回・口腔外科週2回) 歯科衛生士3名、歯科技工士1名
  2. ユニット数
    • 4台
  3. その他設備
    • CTやMRIなどの顎顔面領域の画像検査のみの依頼も可能です。 矯正用インプラント埋入も行います。 顎骨嚢胞・腫瘍や顎変形症手術時にはCTデータから顎骨3Dモデルを作製し、手術計画を立てます。 入院、全身麻酔や静脈内鎮静下での処置にも対応可能です。

診療実績

外来新患数
疾患内訳
2020年 2021年 2022年
歯の疾患 (智歯・埋伏歯) 216 231 264
歯の疾患 (う触・歯周炎など) 163 212 189
歯の疾患 (その他) 21 10 14
周術期口腔機能管理 407 509 641
口腔ケア 17 88
口腔粘膜疾患(ドライマウスを含む) 33 33 33
嚢胞 32 51 40
良性腫痬 21 15 15
腫痬類似疾患(エプーリス、外骨症など) 9 6
顎関節疾患 8 18 16
炎症 16 20 44
外傷 13 19 19
先天異常・発育異常 7 8 17
悪性腫瘍 4 2 2
唾液腺疾患 3 6
神経性疾患 3 3 3
歯科心身症 4 4 4
睡眠時無呼吸症候群 5 4 2
その他 13 2 10
967 1167 1413
入院患者数
全麻 疾患内訳
2020年 2021年 2022年
智歯・埋伏歯抜歯・開窓 30 30 35
その他の抜歯 1 1 3
舌小帯形成
骨隆起(口蓋・下顎隆起)形成 1 2
骨髄炎手術 2 4
顎骨腫瘍・嚢胞摘出 8 7 6
口蓋腫瘍摘出 1 1
口唇腫瘍摘出 1
唾石摘出 1
骨折手術 1
前がん病変手術 1
顎変形症手術 1
瘻孔閉鎖術 1
計(延べ) 46 41 53
静脈内鎮静 疾患内訳
2020年 2021年 2022年
智歯・埋伏歯抜歯・開窓 4 2 3
その他の抜歯 3 5
顎骨嚢胞摘出 1
矯正用アンカープレート埋入 1
計(延べ) 5 5 9
局麻 疾患内訳
2020年 2021年 2022年
腫瘍・骨髄炎手術 5 6
抜歯術(埋伏歯・その他) 4 3
嚢胞摘出 3 1
腫瘍摘出 1
骨隆起形成 1
計(延べ) 13 11

認定や資格取得状況、チーム活動

  • 公益社団法人日本口腔外科学会 准研修施設
  • 歯科医師:口腔外科専門医・指導医在籍
  • 歯科衛生士:宮城県糖尿病療養指導士
  • 院内の口腔ケアチーム、NSTメンバーとして活動

スタッフ紹介

副部長

  • 阿部 陽子あべ ようこ