産婦人科ニュース

妊娠中に行う検査~希望の検査編

妊娠中に行う検査のなかで、ご希望がある場合に行う検査をご紹介します。

・出生前診断

おなかの中の赤ちゃんが染色体疾患をもつ可能性をみるための検査です。NIPTや羊水検査などがあります。検査に適した週数があり、受けていただくためには、ご夫婦そろっての専門外来受診が必要です。

・トキソプラズマ

TORCH症候群の原因になります。ヒトからは感染しませんが、動物の生肉や糞が口に入ることで感染します。おなかの赤ちゃんに感染すると、視力低下やてんかん、けいれんのような形で発見されることがあります。妊娠中は生肉や生ハム、サラミ、レアな状態のステーキは避けましょう。ネコの飼育やガーデニング、砂場遊びなども注意が必要です。抗体検査によって感染が疑われる場合は、妊婦さんにお薬を内服してもらい、赤ちゃんへの感染を予防します

・サイトメガロウイルス

TORCH症候群の原因のひとつで、おなかの赤ちゃんに感染すると、知能障害や難聴などがおこることがあります。妊娠中の感染の原因の多くは、小さな子供の唾液や尿に触れることによるものです。成人の約7割が抗体をもつといわれていますが、抗体があってもまれに再活性化あるいは再感染することがあるため、おむつの交換や鼻水・ヨダレを拭くなど小さなお子さんのお世話の後はしっかりと手を洗いましょう。また、食べ物や飲み物、食器を共有しないようにしましょう。