院長室だより

病院長 桃野 哲

 ここのところ関東圏の天気は大荒れですが、大分前に梅雨入りの仙台は晴れて気温も高くなく過しやすい毎日です。皆さんはいかがお過ごしですか。早朝から、地球の反対側からのスポーツ生中継で、松山選手、横峯選手が活躍した全米オープンゴルフ、全米女子オープンゴルフを楽しみ、サッカーワールドカップに熱中されている方も多いと思います。残念ながらサムライブルーは一次予選敗退し、スペインやイングランドなどの強豪も決勝トーナメントに進めませんでした。しかし、これからも目がはなせない好ゲームが続きます。早寝で体力を温存して、くれぐれも寝不足にならないようにして、決勝まで楽しんでください。

   4月1日付で副院長に谷川原真吾先生が昇進し、6月末に消化器内科佐藤俊裕部長が開業のため退職しました。この春入職の職員は、職場と仕事に大分慣れてきておりますが、今少しの間皆さんのあたたかい見守りを宜しくお願いします。

日本赤十字社宮城県支部評議員会報告

 評議員会が6月16日に開かれ、当院の活動方針を「急性期医療の地域中核病院として、地域の皆さんに総合的診療及び周産期医療など特殊性のある診療を提供し、災害救護活動や救急医療を通じて、赤十字病院としての役割を果たす」と述べ、平成25年度決算の説明をして承認を受けました。先に、当院の25年度決算について赤字の見込みと書いたのですが、最終的に1,235,231円の黒字になりましたので修正報告致します。

電子カルテと外来について

 電子カルテの導入で一時は診療が遅れ、皆さんに大変ご迷惑をおかけしましたが、半年を経過して外来の進行はスムースになってきました。電子カルテになって、診療中に医師がモニターとキーボードに集中し、話を聞いてくれず、患者を見ないし、説明もしてくれないなどとのクレームが多くなるかと思ったのですが、少ないので安どしています。

 3月までは、各科外来窓口で診療費を計算していたのですが、窓口の職員を玄関ホールの受付に配置して、一カ所で診療費を計算することにしました。外来の窓口を閉じて患者さんの案内などは、待合室に設けたインフォメーションで行っています。開始直後にはシステムの不良や担当職員の不慣れで、大変なご迷惑をおかけしたのですが、その後、不首尾を修正しながら動かし、職員も大分慣れて軌道に乗ったように思われます。しかし、今でも患者さんの評判が良くありません。多くの皆さんから院長宛のふれあい箱に「患者に優しくない。患者の心を無視している。外来スタッフとの対話の場が奪われた。こんなやり方では患者さんが減ります。」などのお叱り、提言や忠告を頂戴しています。病院にとって、外来患者さんが極端に減るのは経営的に厳しいので、外来のシステムをどう修正するかを院内で検討中です。今しばらくの間ご容赦ください。

病診連携について

 当院では、病診連携の集いを年に2回開催して、地域の開業の先生や病院との連携に努めています。基本的に当院の外来では、急病で入院が必要、MRIなどの医療機器で検査が必要な患者さんを担当し、病状が安定している慢性疾患の患者さんは、地域で開業している先生に紹介して治療をお願いしています。特に整形外科では、少ない今のスタッフ数でも、当院が得意な領域の診療がきちんと出来るように、外来患者さんを制限させてもらっています。ご協力をお願いします。  

診療報酬改定と消費税増税の影響

 4月に診療報酬が改定され、当院で件数が多い帝王切開術などの手術手技料が減額になり、大病院では慢性疾患の外来診療をしないようにとの誘導でしょうか、500床以上で紹介率などが低い病院の外来診療費が低く設定されました。90号に書いたように、これからの医療のあり方、「治す医療」から「治し支える医療へ」、「病院から地域へ」との流れが始まったと思います。また、消費税が8%になって、薬品、診療材料費や業務委託費などの支払いが増えました。当院で、改定前後の比較をしたところ、月額で消費税がおよそ700万円増え、診療報酬で300万円の減額になり、大変厳しくなりました。

 診療報酬の改定では、病院が安全で安心な医療を提供するために、必要なスタッフを確保して、医療機器を整備し、新しい医薬品や医療材料を使って診療が出来る設定で、入院費などを決めて欲しいと思います。今回のように医療費を総額で抑える目的で診療報酬改定が行われると、自治体病院には市などの一般会計から数億の繰入金が入れられていますが、それが無い当院のような病院の経営は大変厳しくなってしまいます。