日赤医療集談会

第119回仙台日赤医療集談会<9月21日>

耳鼻咽喉科部長 佐々木 高綱(ささき たかつな)

「みみ・はな・のどの話」
 『五感を働かす』、『五感に訴える』など日常的に聞かれる『五感』とされる感覚は、ひとが外界を感知するための多くの感覚機能のうち、古来からの分類による5種類、すなわち視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚を指します。たとえば犬の嗅覚であったり鷲や鷹の視覚であったり、動物はその生存環境から『五感』をさまざまな比率構成で獲得しています。人間の五感の割合は視覚:87%、聴覚:7%、触覚:3%、嗅覚:2%、味覚:1%と言われています。全体の10%ですが5感のうちの3つの感覚、すなわち聴覚、嗅覚、味覚を扱う診療科として耳鼻咽喉科があります。

「みみの話」
 みみの機能は大きく分けて聴覚と平衡(バランス)の2種で、これらの障害により難聴や耳鳴り、めまいといった症状が出現します。難聴や耳鳴りはみみが原因で起こることが多い症状ですが、めまいの原因は多岐にわたります。最近では、治療や予後の観点からめまいは大きく中枢性のめまいと末梢性のめまいに分けるのが一般的です。めまいを主症状として中枢性疾患(すなわち脳からのめまい)と診断される例は多くはありませんが、まずは中枢性のめまいを否定することが先決です。

 

「はなの話」
 はなの機能は嗅覚のほかに気道(呼吸を行うための通路)の入り口として吸気の加湿機能や、外界からの病原が体内に侵入するのを防ぐ働きもあります。風邪をひくと、はなが詰まって鼻水が出ます。詰まることで病原の侵入をブロックし、鼻水として病原を体外に排出しているのです。これは感染に対する生体に備わった防御反応で、後述する咳とともに必要なものです。生活に支障が出るほどの症状は薬や手術での治療が必要ですが必要で出ている症状もあることを考慮しなければなりません。

 


「のどの話」
 のどは複雑な構造で成り立っています。呼吸や飲食といったヒトが生きて行くのに重要な器官です。喉頭は発声(声帯)以外に気管、肺とつながっており呼吸を行うのに不可欠で、咽頭は食道、胃とつながっており摂食を行うのに不可欠です。のどの治療を行う際は呼吸器科や消化器科(子供であれば小児科)のほか多くの関連科と協力して治療に当たる必要があります。

 

「ご存知ですか?」
 3月3日は「耳の日」です。仙台市内の会場で一般の方へ「講演会」を行っています。無料「相談コーナー」も設置しています。お気軽にお立ち寄りください。
 8月7日は「鼻の日」です。前後の1週間程度ですが「オンライン医療相談」を行っています。まずはhttp://www.jibika.or.jp/にアクセスください。