院長室だより

院長 桃野 哲

 東日本大震災から100日が経ちましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。今回の震災で被災された皆様、なかでも津波の被害を受けた皆様は、未だ復興の道半ばで、大変な毎日を過ごし、努力されていることと存じます。心からお見舞い申し上げ、これから暑くなるなか、健康に留意して過ごされるよう希望致します。


ご報告 ―当院の311以降―

 当院では震災で、電気、ガス、水道が止まったのですが、病院ということで水道局からは透析治療が実施出来るようにと給水車を優先的に回してもらい、さらに多くの企業等からいろいろなご支援を頂きました。皆様に感謝して、厚く御礼申し上げます。
 職員は被災直後から一丸となり、多くの赤十字病院からのご支援も頂きながら、早急な復旧を目指して努力をして来ました。ただ、被災してしばらくは、病院の都合と一部は患者さんの事情もあって、予約患者さんに対する手術や検査は延期せざるを得ず、震災による慢性疾患の悪化や肺炎等で入院する患者さんの診療を最優先させ予約の方にはご迷惑をおかけしてしまいました。しかし、5月の連休過ぎ頃よりは、以前と同じ体制と内容に戻っての診療が可能になっています。なお、6月末から、地震で生じた壁のひび割れなどの修復工事と外科外来の改修工事が行われていますので、当分の間、皆様にご迷惑をおかけしますが、ご容赦ください。
 昨年の秋から、当院では職員が医療機能評価(Ver.6)の受審のために、多くの書類やマニュアルを準備しており、震災前の2月中旬に機能評価機構の審査員による審査を受けていました。5月6日に、忙しくバタバタしている最中、嬉しいことに認定証が届きました。また、22年度の決算は、震災の影響で3月の収入が大幅に減収となったもののかろうじて黒字になったことをご報告します。
 ようやく、当院も落ち気を取り戻しましたので、6月24日に、時節柄と自粛していた新入職員を歓迎する会と震災からの復旧に努力して頂いた職員を慰労する会、並びに機能評価認定を祝う会を、ささやかに開催させていただきました。

日本赤十字社の災害救護活動

 日本赤十字社はこれまでの災害時と同様に、日赤に直接および各種団体に寄せられた東日本大震災義援金の窓口になっています。今回は、多くの義援金が短期間に集まり、皆様からのご厚志が数週間で1千億円に達しました。6月15日現在で、義援金の総額は2千414億円となり、義援金から被災地の自治体に843億円が送られており、今後も随時送られることになっています。宮城県には4月末までに290億円の義援金が送られていますが、被災者の手元に届くのが大幅に遅れています。皆様からのご厚志である義援金が被災者のもとに届くのが遅れていることに対して、石原東京都知事をはじめ多くの方々から日赤に対してのご批判があがっています。日本赤十字社の職員として、今回、お届けするのが遅れたことは、残念で、ご迷惑をおかけしたことを申し訳なく思います。
 日赤に集められた義援金は、被災者に公平に配分されるように、有識者等からなる義援金配分割合決定委員会で決定された金額に沿って、被災地の県から請求された額が日赤から県に送られ、県の配分委員会から個別の被災者に届けられる仕組みになっています。しかし、今回の震災では被災した地域が三県の沿岸と広範でかつ被害が大きくて、委員会での被害の把握・検討に時間を要し、しかも、最終的な窓口を担う行政の窓口が震災関連業務で多忙を極めていたことで、十分に機能出来ていませんでした。このような悪条件が重なり、義援金を被災された皆様に速やかにお配り出来なかったのですが、これを真摯に捉えて反省し、今後の義援活動の課題として改善に努めなければならないと考えます。
 また、日赤は、全国の赤十字病院から被災地に一班7名の災害救護班を、現地で引き継ぎをしながら大震災直後から5月末まで、随時10班近く継続して派遣しました。日赤救護班は、他団体の救護チームと協力、分担して、岩手県や宮城県の沿岸の被災地に入り、福島県では原発事故で会津地区などに避難した被災者を、避難所を中心に訪問して、診療や健康相談を続けて来ました。被災から3ヶ月が過ぎて、地域の医療体制は徐々に復旧して来ていますので、日赤では救護班の業務を現地の医療チームにバトンタッチしながら、徐々に救護班の派遣を減らして行き、終了する予定です。

休日の通常診療のお知らせ
 今年は、9月19日(月)敬老の日と12月29日(火)に通常診療を行いますので、平日と同じようにご利用下さい。