日赤医療集談会・病院機能評価受審について

第109回仙台日赤医療集談会

 平成22年11月26日(金)

「血液疾患の治療「画期的な新薬の登場」」

血液内科部長 福原 修(ふくはら おさむ)

 血液内科の大きな仕事は白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫などのがんを治療することです。血液のがんの特徴のひとつは薬がよく効く病気が多いことです。白血病というとテレビドラマの中では「美人薄命」の病気の代表のように描かれ、がんの中でも一番治りにくいと思っておられる方が少なくないかと思いますが、実は白血病よりも治りにくいがんはたくさんあります。それでもまだまだ大変な病気であることに変わりはありません。しかしながら、この10年前後の間に ”画期的”と言ってよい程の薬がいくつも登場しています。

  そのひとつが慢性骨髄性白血病です。40年位前、この病気は不治の病でした。3~5年の慢性期の後、急性転化し(急性白血病のようになり)、そうなると余命は1年以内と言われたものです。30~40年前くらいから骨髄移植が始まり、これによって治る人が出てきました。しかし移植の提供者がみつからない人や高齢者には移植ができません。ところが10年ちょっと前に画期的な薬が登場しました。白血病の細胞にできた無限増殖のスイッチの分子を抑える分子標的薬という種類の薬で、これにより急性転化を起こさずに生き延びることが可能になっています。

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  多発性骨髄腫も治ることがたいへん困難な病気のひとつです。20世紀の後半、移植を含めいろいろな治療法が開発されましたが、やはり成績は伸びませんでした。ところがこの10年位の間に免疫調節薬とよばれる薬が数種登場してきており、その結果病気の進みを遅らせることができるようになってきています。
  リンパ節のがんである悪性リンパ腫などでは、がん細胞だけに結合する薬(抗体療法)が開発され、高い効果を上げています。がん細胞以外には結合しないため副作用が少ないことも助かります。これに放射性物質を加えた薬も登場しており、さらに抗がん効果が高められています。

  最新の医学の発展の成果は血液病の薬として登場することがまれではなく、医師としても興味のつきない分野でもあるのです。


病院機能評価受審について

 日本医療機能評価機構は、病院など医療機関の機能を中立的な立場で評価し、問題点の改善を支援する第三者機関として厚生労働省、日本医師会、日本病院会などの出資で設立された財団法人です。当院は、2006年に日本医療機能評価機構が行っている病院機能評価を受審し、一定の基準に達していると認められ、認定を受けることができました。
  認定期間は5年となっており、5年目を迎える当院では、平成23年2月14日から17日まで、認定更新のための再審査を受審いたしました。

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▲ 書面審査の様子

▲ 訪問審査の様子