診療科から

変化していく医療の中で ~整形外科の紹介~

第一整形外科副部長 大沼 正宏 (おおぬま まさひろ)

 4月より,赴任させていただきました大沼正宏です。平成4年に東北大学を卒業し,東北大学整形外科学に入局,平成9年からは大学病院に勤務しておりました。何卒ご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。

整形外科は運動器(関節や脊椎などの骨格とそれを動かす神経,筋,靭帯など)の疾患を扱う診療科です。骨折や靱帯損傷といった外傷だけでなく,負担や病気によって生じた変化による変形性関節症,腰痛症などの変性疾患も治療の対象になります。当院では,北副病院長を中心として股関節・足疾患の治療や小児の患者さんの治療を主に行なっており,長年の実績に基づいた専門的な知識・技術を提供させていただいております。
ところで皆さんは,歩行時の膝痛で困ったことはないでしょうか。整形外科を受診する方の約3分の1は膝関節疾患をもたれていると言われております。膝痛にもいろいろな原因があり,患者様のニーズに合わせて様々な治療が行われております。リハビリや投薬,関節内注射で症状が軽減される方も多いのですが,手術をしないと疼痛や症状が改善しない方も多くいらっしゃいます。当院では,レントゲン写真・MRIなどを用い、より正確な診断を心がけ必要な方には手術を提供させていただいております。手術は,約5mm径の関節鏡を用いた体に影響の少ない手術や,疼痛がひどく歩行できない人でも,歩行が可能になるような手術(人工関節置換術)も行っております。
また,スポーツ活動においても膝関節を痛めることが多くみられます。スポーツ障害で病院を訪れる方の60%は膝痛と言われております。当院では,現在,膝関節を専門医にしている医師が常勤でおり,加齢変化・スポーツ障害ともに対応しております。さらに,五十肩など肩痛でお困りの方も多いと考えられます。肩痛も様々な原因で起こります。特に腱板という筋肉の付着部が損傷すると力が入らず,手術しないと治らない場合もあります。当院でも肩関節の専門医がおり,手術を行っております。また,成長期にある方が投球障害を生じますと将来に禍根を残すことになり,初期治療が重要になります。長引く肩痛をお持ちの方や,肩が上がらなくなってしまった方は一度受診をお勧めいたします。
社会の構造や考え方が変わってきたことに由来し,命を延ばす医療から命の質を高める医療へ,さらに生活の質を高める治療へと医療も変化しております。仙台赤十字病院整形外科におきましては,高齢者にみられる骨粗鬆症,関節症,小児疾患はもちろんのこと若年者に多いスポーツ障害などにも幅広い分野で皆様に貢献したいと考えております。

 


変形性膝関節症の患者さん。
O脚になっており,痛みのため歩行困難でした。

 

診療科から
同じ患者さんの手術(人工膝関節置換)後。
脚が真っ直ぐになり,痛みもなく杖なしで歩行されております。