院長室だより

平成21年度もよろしくお願いします

 4月に当院ではスタッフに、38名の新しい仲間を迎えました。医師は研修医5名を含めて15名の採用で、待望の病理診断医の招聘がかない、看護師は新卒者17名を採用します。新卒のスタッフについては、出来るだけ早く新しい職場に馴染み、十分な戦力になるように指導して参りますので、しばしの間、温かい目で見ていただくようお願い致します。これまで同様、私達はより安全・安心な医療の提供に努めるとともに、私達もここで働けて良かったと思える病院を目指しますので、よろしくお願い致します。
 また、医師の異動が多くて治療中の皆様に心配と迷惑をおかけ致しますこと、さらに糖尿病代謝科の常勤医が空席で入院に対応出来ないことをお詫び申し上げます。

平成20年度のご報告

 昨年度は、数年来の社会保障費削減がボディーブローのように効いて病院経営が悪化している上に、春の診療報酬改定が響いて、当院にとっては大変厳しい年になりました。年度始めから入院患者数の減少が続き、昨年暮からはやや持ち直したものの、残念ながら年度末では医業収支で約2億円の欠損が予想されます。新年度から、一層の経営努力が必要な状況を招いてしまいました。

平成21年度について

給食  当院の給食は、地元産のお米を使い、新鮮な野菜などを院内厨房で調理して提供しております。昨年暮れの調理スタッフ派遣会社との契約更改の席で、冷凍食品など調理済の食品を多く使わなければ、現在の条件での派遣契約は難しいとの申し入れを受けました。しかし、新鮮な食材を院内で調理して提供する方針は堅持したかったので、4月から会社をエム・ティー・フーズに変更して契約しました。これからも今までと同様に、地元でとれた旬の食材を調理した給食をお届け致します。

救護出動車の購入  赤十字病院の大切な業務の一つに、災害救護活動があります。当院では、4班の常備救護班を編成しており、先の岩手・宮城内陸地震では救護に出動し、各種救護訓練にも出動しています。また、日赤宮城県支部には、石巻赤十字病院にdERU(domestic Emergency Response Unit、国内型災害緊急対応設備)が配備されており、岩手・宮城内陸地震災害では、仙台、石巻両病院のスタッフがdERUと出動して、装備されたエアテントで現場に救護所を立ち上げて救護に当りました。今年度日赤宮城県支部から補助を受け、災害救護出動などに備えて四輪駆動車のパジェロを購入します。今まで救護班は、ワゴン車で出動しておりましたが、これからは、より安全かつ確実に救護現場に到着出来ます。

ボイラーの更新  当院の建物は竣工後27年ですが、着工前に宮城県沖地震があったので、設計を変更して当時の基準以上の耐震補強を加えて建築され、建物は今も耐震基準を満たしています。しかし、冷暖房機器は当初からの設備を継続して使っており、老朽化して熱効率も悪い状況です。病室のサッシを二重にしたり、外壁側に断熱材を貼ったり、エコ関連の工事を少しずつ進めてはおりましたが、炭酸ガス排出量抑制に関しては、事業所として不十分な対応でした。そこで、平成20年度の国の既存住宅・建築物省エネ改修緊急促進事業に申し込み、受理されましたので、まもなく冷暖房設備の更新工事を始めます。更新費用は、補助金を受けてボイラーとヒートポンプを更新すれば、それにより削減できる光熱水費で賄えると試算されています。

結核病棟の閉鎖について

 先の戦争直後、日本人の平均余命はヨーロッパ諸国に比べてかなり短く、その原因として戦争・結核による死亡者が多いことと貧困があげられています。当院は戦中から継続してこれまで、宮城県の結核診療の一部を担って来ておりますが、その間、日本は富裕になり、結核は適切な治療を受ければ完治する病気になりました。しかし、結核は決して過去の病気ではなく、日本は世界から結核の中蔓延国であると評価されています。
 当院は結核病棟の運営を続けて来ていますが、5年以上前から結核病棟からの赤字額が増えており、ここ数年間は毎年約1億4千万円に達しています。宮城県と仙台市からは当院が結核病棟を維持出来るようにと3年前より補助金が支給されており、さらに県は当院の負担が軽減されるようにと新規の結核病棟開設に向けて鋭意努力されています。しかし、このところ医療界の状況は益々悪化しており、当院もその例外ではなく、結核医療への補助金を受けても、独立採算制をとり行政からの繰入金が無い当院では、他の診療による収益と補助金を合わせても結核病棟の赤字を補填することが困難になってしまいました。
 このまま結核病棟を運営し続ければ赤字が累積して、病院全体の存続にもかかわると判断し、21年度末で結核病棟を閉鎖することに致しました。皆様には、当院の置かれた状況をご賢察いただき、ご理解を賜りたくお願いします。(この件に関する質問などは、当院の総務企画課にお願いします。)