お知らせ・ワンポイント

平成19年(2007年)新潟県中越沖地震

仙台赤十字病院医療救護班の活動

小児外科部長 遠藤 尚文

7月16日10時13分頃に新潟県上中越沖の深さ約15kmでマグニチュード(M)6.8の地震が発生しました。 新潟県と長野県では最大震度6強を観測し、余震も最大震度6弱で、主に柏崎市と刈羽村が被災しました。被害は死者11人、全壊・大規模半壊が1486棟、半壊4510棟と大きなもので、刈羽村でも家屋倒壊により1名が亡くなっておりました。
今回、仙台赤十字病院は石巻赤十字病院と共に13人で1チームを作り、「宮城dERU」救護班として刈羽村で救護活動を行いました。dERUとは「国内災害時の緊急対応型ユニット」で、約1トンの救護用資器材を通常の救護班2個班に相当する救護員が運用し、災害時の活動拠点として機能します。私たち宮城dERUは、16日午後3時半に仙台を出発し、約350km離れた刈羽村の生涯学習センター「ラピカ」に17日(地震発生後14.5時間)の午前0時45分に到着しました。付近の幹線道路や周辺農道は段差10-20cm以上のヒビで寸断され、資機材を満載した車両は大きく揺れ、移動に難渋しました。到着時、刈羽村には新潟県内の自衛隊車両40台・200人がすでに活動中で、先遣隊の埼玉赤十字救護班は午後9時には当地での医療状況を把握しておりました。

今回の地震は朝食後に起き、多くの人が外出していたため、家が倒壊した時には比較的若い方々は家には居らず、高齢の方々が家に居られたようです。したがって、不幸にして亡くなられた方々11名の内、10名は71歳以上の方々でした。日本DMATの活動によって、当日午後5時過ぎまでに約24名の方々が被害地域外に搬送され、私達の活動対象は、被災地域に残されていた治療開始まで比較的余裕のある中軽症の方々でした。
私達は、埼玉班を引き継ぎ、新たにdERU資機材を展開して、避難所の応急救護所と周辺5ヶ所の避難所の巡回診療を行いました。実質的な救護活動中に延べ116名の治療を行いました。前半は外科系の治療が主でしたが、災害2日目以降は、慢性疾患の薬が倒壊した家にあって取り出せない方、急激な環境変化で高血圧や血糖の上昇に対する対処、心因反応に対する介入などが必要とされました。被災した方々が日頃の健康状態や「お薬手帳」など服用中の薬に関する情報を持っていることは、このような場合特に大事です。また、配給される物資や救援活動は、必ずしも均一ではなく、地域事情によって大きなバラツキがあります。災害直後の数日間は、日頃の各自の備えが大きく効いているようでした。
3日間の活動後、福島赤十字救護班に引き継ぎし、被災地を後にしました。帰路は、水道・電気・通信関連の車両や新たに入る車両で大渋滞しておりましたが、私達医療救護だけでなく、各機関が広範囲から短時間で反応する体制が年々整えられてきていることが実感されました。 
災害が起きないことを願っていても、災害は日常的に私達の周りで起きています。私達赤十字医療班も、いざという時には、より迅速な行動を取れるよう、さらに体制を整備していきます。

植物油と脂肪酸

 最近、植物油はいろいろな種類が出ていますが、合わせてリノール酸、リノレン酸、オレイン酸、ということばを耳にした方も多いと思います。
このリノール酸、リノレン酸、オレイン酸は、脂肪酸の仲間で、脂肪を作っている成分です。それぞれ特徴があります。
サラダ油(ひまわり油、大豆油、コーン油、綿実油等)に含まれているのがリノール酸です。リノール酸はコレステロールを下げる働きがあります。しかし、摂りすぎによって 動脈硬化や心筋梗塞の引き金になるとされています。その原因として、リノール酸が、酸化されやすい性質を持っていることがあげられます。酸化したリノール酸は、血液中のコレステロールに影響を与え、動脈硬化の一因となっているとされています。
リノレン酸は魚に多く含まれている脂肪酸です。植物油ではえごま(しそ)油がリノレン酸を多く含む油です。リノレン酸もコレステロールを下げる働きと、酸化されやすいという性質を持っていますが、リノール酸もリノレン酸も体の中では作られない必須脂肪酸で、食事の中で適量摂ることが必要です。
オレイン酸を多く含む油として、オリーブ油があげられます。オレイン酸の特徴としては、リノール酸、リノレン酸に比べ酸化されにくいことです。またオレイン酸は、コレステロールを下げ、動脈硬化を予防する働きがあることが分かってきました。オリーブ油の他にも、キャノーラ油、ごま油、米ぬか油もオレイン酸が多く含まれています。

 健康を考えた油がいろいろ出ていますが、大さじ1杯で110kcalはどれも同じですので、摂りすぎは禁物です。量に気をつけて 上手に使いましょう。 

*植物油の酸化を防ぐために 次のことに気をつけましょう

・熱くし過ぎないようにしましょう。
・空気に触れる面が大きいと酸化されやすいので、口の小さめの容器に入れましょう。
・明るい所を避け、冷暗所に保管しましょう。
・開栓後はなるべく早く使い切るようにしましょう。

<健康一口メモ> 『メタボリックシンドローム』

広報委員会委員長  中川(なかがわ)国利(くにとし)

飽食の時代を迎え、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が話題を集めております。メタボリックシンドロームとは、A:臍の高さでの胴回りが男性85cm以上・女性90cm以上、B:高血圧症、C:高血糖、D:高脂血症のうち、2つ以上が当てはまる状態を言います。これらの1つ1つは重症ではなくても、重なると心臓病や血管障害を生じる危険性が高まります。
メタボリックシンドロームにならないためには、「バランスが取れた腹八部目の食事」を心掛けると共に適度の運動が必要です。まずは「バーゲンの食品には手を伸ばさない」、「口を賞味期限直前の食べ物のゴミ箱代わりに使わない」、「懇親会では、会費の元を取ろうとはしない」、そして「エレベーターやエスカレーターには乗らない」など、具体的な行動規範を自らに課すことから始めましょう。