◆第55回<11月9日>
 最近のCT,MRI,IVRの動向

                                  (No.41:2/1号より抜粋)

 当院には今年最新のCT(注1)、MRI(注2)、血管撮影装置(注3)が導入されましたので、最近の画像診断の動向をご紹介させて頂きます。
 CTは1秒間に8枚(スライス)撮影できる世界最速マシンです。 マルチスライスCTとも呼ばれており、従来に比べると撮影時間は格段に短くなりました。また最小スライス厚は0.5mmと従来の半分ないし1/4の薄さなのでより細かいものも見えるようになりました。これらを利用して骨の立体撮影、造影剤を注射して行う胆管や血管の三次元表示なども可能であり、データの作り変えによる三方向表示や気管や腸管の内視鏡モード表示も行われております。
 MRIは従来から施行されているT1強調像(解剖が分かりやすい画像)やT2強調像(病変が分かりやすい画像)の他に、秒単位の高速撮影法、様々な造影法、水強調や脂肪抑制など性状診断に迫る方法も可能です。これにより胆管や膵管の三次元情報も約5分寝ているだけで収集でき、従来の胃カメラを使った苦しい検査に匹敵する画像が得られます。
 血管撮影装置では骨や腸管ガスを消し、流した造影剤だけをリアルタイムで描出可能で、より細かい血管や僅かな血流の変化を捉えることができます。診断目的の造影検査のほかに、近年普及して参りましたIVR(Interventional radiology)も行っています。血管造影の手技を用いたIVRとは血管の中にカテーテルという細い管を入れて行う治療法です。当院では、肝臓に集中的に薬を流せるような器具を皮下に埋め込んだり、肝臓や腎臓病変を養う血管を遮断して直したりします。
 「三種の神器」を手にした当院放射線科は、それを導入していただいたことに感謝すると共に、更なる画像サービス体制の確立を目指しておりますので、宜しくお願い申し上げます。

        

(注1)→CT(コンピュータ断層撮影装置):
      ドイツシーメンス社製 SOMATOM Plus4 Volume Zoom
(注2)→MRI(磁気共鳴画像診断装置):
      ドイツシーメンス社製 MAGNETOM Symphony 1.5T
(注3) 血管撮影装置:アメリカGE社製 Advantx UNV

(文:放射線科部長 岡田 秀人)


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