院長室だより

院長あいさつ

院長 北 純

春が過ぎ、皆様には清々しい新緑を味わっておられることと存じます。去る2 月には当院も参加している仙台八木山防災連絡会が総務省の第22 回防災まちづくり大賞総務大臣賞を受賞するという嬉しい知らせがありました。地域の町内会、東北工業大学、八木山市民センターなど多くの団体、施設の皆さんが毎年、防災、減災、また街づくりについて話し合い、訓練やシンポジウムを実施してきましたが、その成果が全国で最高の評価をいただきました。街を挙げてお祝いしたいと思います。赤十字は災害救護を重要な活動の一つとしておりますので、さらにこの活動のお役に立てるよう、今後も活動して参りたいと思っております。

当院では昨年春から様々なことに取り組み、排尿ケア、周術期外来、認知症ケア、がんのリハビリテーション、フットケア外来などのチーム医療、産婦人科の「女性外来」「周産期メンタルヘルスケア」などをスタートさせ、新たな診療の向上を図ることができました。医療機関からの患者さん紹介率は65.9%、他院への逆紹介率は47.8%で地域医療支援病院の指定取得の条件を整えつつあります。

新年度を迎え、当院は急性期医療と高度医療を担う病院として、昨年にも増して診療と運営の向上を目指して参ります。全領域24 時間対応の救急医療は、医師数と対応できる診療科が充分ではなく応需の体制を取れませんが、精一杯、二次救急病院として頑張って、市民の皆さんのお役に立ちたいと考えております。

今年は4月から診療報酬が改定されましたが、主な項目の一つに「地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進」があり、この中で入退院支援の推進が謳われております。その目的は入院が決まった患者さんに、入院前から治療や介護の関係者との連携を見通し、退院時にすみやかに地域の関係者からの支援をうけられる体制を推進するとともに、入院中に行われる医療が円滑に行われ、患者さんが安心して医療を受けられるようにするものです。当院では昨年から周術期外来を開設し、入院前に患者さんの状態を様々な面から把握して、必要な対応・準備を行い、手術を安全、確実に行って予定された結果を、予定の入院日数で得られる体制を進めてきました。これは広い意味でPatient Flow ManagementPFM と言われる体制に含まれ、当院ではPFM の考え方に沿って入院医療を進めていきます。この体制では入院前に、患者さんに関係する様々な情報を多く、確実に得ておくことが重要で、それが治療の成果につながります。患者さんと相談してスケジュールを立てて参りますので、ご協力のほどをお願いいたします。
また、急増している高齢者を中心とした急性期の患者さんの入院病床の確保のため、入院期間の短縮、適切な入院期間の実現が求められております。退院時期についてご協力を頂けますようお願いいたします。

診療報酬の改定の中では「質の高いがん医療の提供」も謳われており、手術治療以外のがんの相談体制、治療と仕事の両立支援、化学療法、緩和ケアなどの体制充実を図ります。また医療従事者の負担軽減、働き方改革の推進も謳われており、これに対して診療支援課・室を設置して医師事務作業補助体制を充実させ、医師の負担軽減を図るとともに看護師なども含めて業務を整理して負担軽減をはかります。さらに、診療とそれを支える体制の向上を図るために、全職員について様々な面で労働環境の改善・向上を図り、一方で研修・育成を推進したいと考えております。

宮城県ではみやぎ医療福祉情報ネットワークMMWINという医療機関、介護福祉施設や保険薬局などで扱われる、診療情報や介護福祉情報などを電子化し、遠隔保存・共有して、医療や介護福祉サービスを提供するシステムがあります。通常診療や救急医療での利用のほか、万一の災害・事故の際も情報を失うことなく医療介護福祉支援ができるもので、宮城県や総務省・厚生労働省の支援で始まっています。当院では4 月からこのシステムに本格的参加を行いますが、患者さんの情報は本人の加入があって初めて使えることになりますので、できる限り多くの患者さんの加入をお願いいたします。病院の玄関ホールに受付を設置いたしますので、是非登録の手続きをお願いいたします。

最近は市民セミナーを病院ホールで行っておりますが、100 人近い患者さん、地域住民の方に参加していただいており、有難くまた嬉しく思っております。有意義な楽しい講演を用意いたしますので、是非ご参加ください。

この春、医師、看護師、コメデイカル、事務に新入職員の新たな力が加わりました。しっかりと育成を図り、皆様のお役に立てるように努めて参ります。今年度も引き続き、当院をご利用いただけますようお願いいたします。